じぶん学 | ゆるっと自己実現

何者かになりたい主婦が色々挑戦するブログ

【感想】「劇場版ガンダムSEED FREEDOM」オタクのDistenyを変えた一作(ネタバレ有)

普段、映画の感想などをブログ等で発信することはありません。
そういった文章を書くのがあまり得意ではないですし、そもそも感想を認めること自体が面倒だからです。

 

そんなわたしですが、今回はじめて作品の感想をブログにまとめました。
自分にとって非常に重要で特別な、「ガンダムSEED FREEDOM」が公開されたからです。

 

私がガンダムシリーズにはじめて触れたのは小学生の頃。
きっかけはそう、何を隠そう「ガンダムSEED」。

 

ガンダムSEED放送開始からから22年経ち、わたしは小学生から子を持つ母となりました。
22年の歳月で変わったものはそれだけではありません。
ガンダムSEEDをきっかけに、わたしはガンダムチョットワカルオタクになっていました。

 

さて、ガンダムSEEDをリアルタイムで追いかけていた小中学生当時、
私は俗に言う「オタク」「腐女子」「声豚」の三重苦の十字架を背負って生きていました。
毎週の放送さえも、アスキラを感じる・勝手に妄想して悶える・石田彰の声に萌える、程度の浅はかな楽しみ方をしていたのです。

もちろん、フレイがなぜ昨夜キラの部屋にいたのか、なぜキラがサイに対して急に上から目線になったのか、何一つ理解せず…。

(めそめそ泣いてたのに、急に人が変わって恐怖したのを覚えています。)

 

そして、それから20年間、実はガンダムSEEDシリーズを見返すことをしていません。

 

ガンダムSEEDをきっかけにガノタになった私が、改めて見た時にガンダムSEEDに救いがないと感じることが怖かったのです。

大切な作品が、自分の中でぞんざいなものになってしまと、不安だったのです。

 

だから、実は今回の映画を楽しめるか不安でした。

すっかりキャラ萌えも声優もわからない、宇宙世紀贔屓のおばさんになってしまったわたしが、果たしてSEEDを楽しめるのか。あの頃の思い出を汚さず。


しかし、その不安は杞憂でした。それどころか、つまらないどころか、予想を大きく裏切り最高に楽しめる最高の映画ではないですか!!!

視聴後2日経ちますが、未だに昂ぶる気持ちが抑えられません。

 

いまのこの思いをずっと忘れたくないので、

今回はじめて感想を記事としてまとめることにしました。

 

(以下、ネタバレあり)

 

上映開始5~10分頃でしょうか、シンがイモータルジャスティスのパイロットであることを知り、いきなり涙しました。

確実に泣くタイミングではなかったのですが、あれほど毛嫌いしていたアスランの機体を受け継いでいることに、シンにとって葛藤がありながらも、それを乗り越えた結果だと考えるとこみ上げるものがあったのです。

 

が、その涙も興奮ですぐに引っ込みましたw


それは、ライジングフリーダムのコックピットに全天周囲モニターが搭載されていたから!!

いよいよC.E.の世界にも全天周囲モニターがやってきたのだ!と思うと、喜びに震え上がりました。

そして、アニメーション技術の進化に時代の流れを感じました。昔の技術だと、作画コストかかったんだろうなあ…。

(そう思うとZは本当にすごい、やばい…。)

 

実は、事前にHPや登場機体を確認せずに、映画館へ見に行きました。
そのため、ルナマリア機がゲルググであったことすら知らずにいたわけです。

しかも、アグネス(ルナマリアのライバル!つまりゲルググのライバル!)が駆るのはなんと、なんとギャンじゃないですか!

これには興奮で、劇場で声を上げてしまうところでした。

ゲルググの隣にそびえ立つギャン、本当にかっこよかったです…痺れました…!

 

ミネルバの後継艦であるミレニアムに、マリュー・ラミアスが艦長として席につくシーンにも感動を覚えました。
ガンダムSEED Disteny」序盤にて、修理と補給のためオーブ・モルゲンレーテに入港したミネルバ、艦長のタリアがマリューと握手をするシーンがあります。

その時に、「違うタイミングで出会っていければ仲良くなれたかもしれない」というアニメのセリフだったか、小説のみ記載があったモノローグだったか、
はたまた私が友人と昔交わした会話だったのか、もう記憶は定かではないのですが、ただそのことをなぜか鮮明に覚えていたのです。

だから、マリューからから「タンホイザー、撃て!」のセリフを聞いて、痺れました。マリューとタリアの、同じ思いがそこにある気がして…。

 

カズイやシホがちらっと映った点も嬉しかったです。(今までもシホは割と高頻度で出してくれてて、嬉しい限りです。)
ミリアリアはDistenyのあとジャーナリストに戻るのかとなんとなく思っていましたが、ずっとオーブ軍にいたんですね。ディアッカとの関係に一切言及はなく、やはりSEEDのあと破局しそれっきりだったんだ、と少し残念に思いました。


他にも、かつてドミニオン艦隊が行った、明後日の方向にミサイルを停滞させる作戦の名前をバジルールと名付けたり、(当時思春期の私には、メンデルのエピソードは刺激が強かった…)
ミラージュコロイドを用いた作戦に「ミゲルの戦法だな」といったセリフが挟まるファンサービス、だただ嬉しく思いました。

 

キラが修正されるシーン、笑う場面ではないのにニヤニヤしてしまいました。
ガンダムシリーズにとって重要なシーンのオマージュであるからだけでなく、なんだかんだキラがやられっぱなしな点にもあります。

そういえばアスランって訓練を受けた軍人だし、て実力で赤服を掴み取ったエリートだったな…と思い出しました。
そうそう、ズゴッグの中からジャスティスを見たとき、劇場版機動戦艦ナデシコのブラックサレナの中から現れるアキトのエステバリスを彷彿させ、非常に興奮しました!!!ブラックサレナ、かなり好きな機体です。世代もあり、周りに見ている人がいなくて残念…。

今回のアスランの大活躍は、元々”アスランかっこいい~♡”でガンダムを見始めた私としても、非常に嬉しいものでした。もちろん、ださく悩むところもアスランの魅力なわけですが…。

(100話近く彼のキャリアのトランジションを見続けてきて、無事抜けれたことはすなおに喜ばしく思いました。笑)

 

シンの活躍にも喜びを感じ、同時に母性をくすぐられました。
Distenyを観ていた当時、わたしは思春期や反抗期真っ只。わがままで、自分が抑制できなくて、イライラしていて、視野が狭い。自分に似たシンが嫌いでした。
しかし、私が20年年老いたからか、シンが2年成長したからか、今回の彼はひたすらかわいかった。弟のようで、目覚ましく成長を見せる子どものようで。

 

そういえば、かつてアスランミネルバに着任した際、当初シンはアスランを隊長と呼びつつまるで慕ってはいませんでしたよね。
その後ハイネが来て、シンがアスランと呼ぶようになって若干改善したかのように見えた後も、そこに信頼関係のようなものは見えませんでした。
対して今回の映画で、シンはキラを隊長と呼び、忠誠心を示していました。

もちろん、当時のアスランと今回のキラでは状況も違います。

…ですが、これを見てわたしは、そもそもシンとアスランは最早遺伝子レベルであまり気が合わないんじゃね?wと感じました。

そしてそして、SEEDの頃の設定では、ラクスの遺伝子レベルの番はアスランでしたよね。
ラクスにとって、遺伝子レベル(と、政治的なあれこれもあるでしょうが、)で相性がいいのがアスランだから、アスランラクスは婚約者同士になった。
でも…果たしてアスランラクスの相性がいいか?というと、どうでしょうか。もちろん、悪くはないだろうけど…。うーん、首をかしげてしまいます…。

このあたりは、ディステニープランの欠陥を示唆する描写だと好き勝手とらえましたw


結果的に、C.E.の世界は平和はおろか、更なる混沌へと向かう結果だったように思います。
しかし、キラとラクスふたりでドラグーンシステムを駆使するという、C.E.の石破ラブラブ天驚拳を見せつけられ、これからも愛を胸に戦い続けることができるな…と一抹の安心と諦め入り交じる気持ちを抱きました。しゃーないけど、まあ、よかった…。

20年近く前、月刊ニュータイプか、ガンダムエースか、何かで福田監督へのインタビューを目にした記憶があります。
「C.E.の世界は、結局最後まで平和にならない。ずっとどこかで火種が残り続ける。そして、その度に、キラ達は戦いを止めるため、戦い続ける。キラが、おじいさんになるまで、ずっと。」
こんなような内容だった気がします。

これにショックを受けて、ガンダムSEEDシリーズを見返すことはありませんでした。
逆に、大きな力で武力介入してもそれは根本の解決にはならない、武力ではなく対話のための力を。…というテーマから始まるガンダム00に、SEEDよりもずっと強い熱量でのめり込んでいくようになりますが、それはまた別のお話。

 

最高のファンムービーでした。

ガンダムSEEDの制作に関わる全ての人達からの、「20年間ありがとう」という気持ちを、映画からひしひしと感じとりました。

劇場でも、Blu-rayでも、何度でも楽しみ、その度に新たな興奮を感じたいと思います。

 

ありがとうガンダムSEED

 

余談
映画に影響を受けすぎて、自宅に帰宅し鍵を開ける際、鍵を回すタイミングで
「青き清浄なる世界のために」とこぼしながら解錠しました。
わたしはよく影響をうけるオタクです。